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2017年5月4日木曜日

保険証券へのブロックチェーン技術適用

保険証券へのブロックチェーン技術適用に関する実証実験の完了
http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2017/042401.html

東京海上とNTTデータがブロックチェーン技術適用に関する実証実験を完了したとのこと。

実証実験の詳細は下記に記載されています。

「保険証券へのブロックチェーン技術適用に関する 実証実験の完了」 別紙
http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2017/pdf/042401-01.pdf

PoCの詳細が記載されており、これからブロックチーェンのPoCを行っている会社は色々と参考になりそうです。

2017年1月26日木曜日

東京海上によるブロックチェーン実証事業実施

東京海上がブロックチェーン活用の実証事業を実施するとのことです。Planetway社のavenue-crossという技術を使用し、実証事業を行うとのこと。

ブロックチェーン技術の活用領域拡大に向けた実証事業を開始
http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/company/release/pdf/170124_001.pdf

Planetwayという会社、聞いたことがないのでウェブサイトなどで見てみると、2015年に日本人によってシリコンバレーに設立されたスタートアップのようです。

下記でavenue-crossの説明がされています。
http://pwlvc.com/jp/business/avenue.html

「15年間におよぶ電子政府国家エストニアの政府インフラを民間応用」とあるようにエストニアで使用されている技術を応用したもののようです。

Planetwayの取締役にエストニア経済通信省に勤めていたラウル・アリキヴィ氏がいますし、エストニア企業とPlanetwayのパートナーシップ発表においてもエストニア政府CIOのメッセージがありますから、エストニアとかなり強い関係を持っていることかと思います。

エストニア政府 CIO(最高情報責任者)ターヴィ・コトカ氏(Mr. Taavi Kotka)2015年11月13日 TAKT記者会見メッセージ
http://cortanavideo.top/index.php?a=watch/5sYah9QCmpo

avenue-crossの特徴として「beyond API」が挙げられているのですが、技術的にどんな点でAPIをbeyondしているのかを知りたいところです。

Planetwayは交通事故予防サービスのアイディアでスタートアップ育成プログラムで受賞などもしていますし、気になるスタートアップの一つです。

IBM® BlueHubの「Open Innovation Initiative For Automotive/Healthcare」で『Avenue-Cross』を活用したサービスプランが最優秀賞・審査員特別賞を受賞
http://pwlvc.com/jp/infomation/press_release/20161209_001.html

2017年1月6日金曜日

Blockchain in insurance – opportunity or threat? by McKinsey

今回は、FinTechを語る上で、最も注目されていると言っても過言ではないBlockchaninについて考えたいと思います。

保険業界で働いていましたので、2016年の7月にMcKinseyが発表した保険業界に対するBlockchaninのインパクトと展望が述べられているレポートを参考にしたいと思います。
Blockchain in insurance – opportunity or threat? 

レポートの内容に入る前に、そもそもblockchainとは何かということですが、正直に言いまして、他技術と本質的に異なる点(メリット)は何か、どのようなインパクトがビジネスにはあるのか、いまいち理解しきれていません。そのため上手に説明することもできないです。

現時点での理解を自分の言葉で説明すると、

「データ(のまとまり=ブロック)が作成されたタイミングで、そのデータのハッシュ値を計算するとともに、次に作成されるデータ(のまとまり=ブロック)にそのハッシュ値を渡す。前ブロックのハッシュ値を含め、次ブロックのハッシュ値が計算され、また次のブロックに渡される。このようにして作成されるデータは前データのハッシュ値が含まれる。かつ、このデータは参加者すべてが同様のデータを保有する。データを変更すると、ハッシュ値が変わり、「ハッシュ値が変更された=不正なデータ」であることがわかるため、結果、不正が行われない。そのため、従来のように独立した第三者が正当性を担保するにあたって発生していたコストや、制約がない」

といったところでしょうか。

ハッシュ値によってデータの正当性が担保される仕組みについては、下記動画が理解の助けとなりました。

Blockchain 101 - A Visual Demo

今後も引き続きblockchainについて調べ、自分の言葉で簡単に説明できるようになりたいと思います。Bitcoinを技術的に理解するで説明されている内容を自分自身が理解し、テクノロジーのバックグラウンドを持たない方に対してわかりやすく説明するのが目的です。

さて、McKinseyのレポートで取り上げられている、blockchainの保険業界に対するインパクトですが、いくつか例が挙げられているものの、「自社以外にあるデータをいかにビジネスに活用するか」といったことがポイントのようです。

「自動車保険の事故においては、定められた修理工場で車が修理されたことをデータをもって検知し、保険金支払いの条件する」といったことが例として挙げられていますが、blockchaninでなくても、他の例を含めデータ交換やWeb API連携で可能なことではないかと思いました。

レポート内7ページ目でも、下記のように同様のことは述べられていました。
Conversely, there are conditions under which blockchain is likely not an appropriate solution. If transactions involve only a limited number of parties – or do not require an intermediary – or if a well-established, trusted intermediary already exists, insurance players may be well advised to continue working under their current transaction models. 

あらゆるデータが交換されているわけではないのですが、日本の保険業界では共同ゲートウェイや損保VAN、LINCなど、信頼のおけるサードパーティにより標準化された形式/方法でデータ連携がされているので、blockchaninありきで考える必要もないのかと思います。

他の国の保険業界では、どのようにデータ連携がされているかはわかりませんが、レポートにあるように、少なくともemerging countriesではそのような仕組みは存在しないでしょうし、グローバルな保険会社としては、blockchaninが良いオプションの一つになりうるといったところでしょうか。

あと細かい実務上の問題かと思いますが、blockchaninのデータってどのように後から"訂正"が可能なんでしょうかね。"事務ミス"があった場合に、すでにチェーンに組み込まれているデータをどのように訂正し、訂正後のデータが正であることを証明できるのかが気になりました。

日本の金融市場においての展望は日本取引所の下記レポートにまとめられています。
金融市場インフラに対する分散型台帳技術の適用可能性について

とりとめの無いポストになってしまいましたが、今回はとりあえずここまで。