Navigation

ラベル WeeklyReview の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル WeeklyReview の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2018年5月4日金曜日

20180504 weekly review

■FinTechにおけるシステム開発手法、アジャイルかウォーターフォールか

あらためてエンタープライズアジャイルについて。といっても上記でもとりあげた鈴木氏の引用ですが。
エンタープライズアジャイルとは「エンタープライズという持続的で複雑な変化を嫌う環境において、アジャイルという変化と適応を実現する挑戦」のこと
FinTechでは、金融業の規制と関わるざるをえないですし、そもそも純アジャイルじゃなくてエンテープライズアジャイルになるのかと。現場としては、ウォーターフォール対非ウォーターフォール(スパイラル、アジャイルなど)の間のいいとこどりを目指しながら開発をし、時にバグの多さや後から出てくる要件によっての設計変更等辛い目にあったりするわけですが、今後はエンタープライズアジャイルという概念で捉え直していくのがいいんでしょうね。
他にも↓なのを参考にしたい。

非ウォーターフォール型開発(プロトタイプ型、スパイラル型、アジャイル型)をざっくり理解する

スパイラルモデルとウォーターフォールモデル、そしてアジャイルモデル

■デジタル資本主義


友人にデジタル資本主義を説明するにあたり、消費者余剰と生産者余剰についてうまく説明できなかったため。改めてとりまとめると、価格-コスト=生産者余剰でGDPにカウントされ、支払意思額-価格=消費者余剰で、GDPにカウントされない、ということですね。でもっても支払意思額は人(または、同じ人でも”場合"=時と場所)によって金額がかわる主観的な数字なので、計測がしにくい。

その他、覚えておきたいことをメモ。

交換様式と社会構成体



不平等 平等
拘束 B 国家
(略奪と再分配:支配と保護)
A 共同体
(互酬:贈与と返礼)
自由 C 資本
(商品交換:貨幣と商品)
D X -> デジタルコモンズ
(シェアリング)


柄谷行人のモデルをもとに、上記のように交換様式と社会構成体をマップした後、デジタル資本主義で生まれるデジタル ・コモンズはC寄りであるものの、CとDの両方に位置付けられるものがある。例えばシェアリングエコノミーのビジネスモデルはC要素が強いもの、D要素が強いものに分けられる。ウーバーはCがつよく、ラズーズはDが強い。
Dに該当する純粋なシェアリングとは、貨幣による対価をもとめない、多対多で起こる「シェアリング」である。(例:wikipedia、シンギバーズ、あと私が思うにエンジニアのコミュニティであるStack overflowも)
・シンギバーズのようにdonationが設定されていると支払意思額が顕在化する
・GDPのピンボケ現象はDの領域の存在感が増していることにより起きている

つぎに川田順造の技術文化モデル。下記のようにA,B,Cと表現されていますが、柄谷行人のモデルとの掛け合わせを行うので、私はそれぞれ順に、モデル1,2,3としたいと思います。
  1. モデルA:人間代替型:デジタルによる脱人間化(アマゾン自動倉庫)
  2. モデルB:人間補完型:デジタル技術の人間化(ロボットスーツHAL)
  3. モデルC:人間強化型:人間のデジタル化(サイボーグ)
上記の交換様式(柄谷モデル)と技術文化モデル()をかけあわせたシナリオが下記のように説明されます。

  1. シナリオ1(リアリズム): デジタルがCを強化する「純粋デジタル資本主義」C領域における人間代替型デジタルの活用。民主主義の抑圧と大量失業が生み出される
  2. シナリオ2(リアリズム+ユートピアニズム): デジタルがCとDの両方を強化する「市民資本主義」。人間補完型のデジタル技術。シェアリング・エコノミー専門家のスンドララジャンの「21世紀の経済は「クラウド(民衆)ベース資本主義」にあたるもの。ここでは、お金だけでなく、各人が持つスキル、未稼働資産(自家用車など)も価値を生み出す資本になる。このシナリオでも理論的には、交換によって格差是正に寄与できるとのこと(詳細な説明はありませんでした)
  3. シナリオ3(ユートピアニズム): デジタルがDを強化する「ポスト資本主義」
ハンナ・アレント『人間の条件』で論じた「労働」「仕事」「活動」についても言及されます。人間の条件読みたくなりました。

自分が何者かをさらす「活動」
人間の想像力をベースに世界を作り出す「仕事」
「労働」はロボットやAIに代替される。

2018年4月23日月曜日

20180423 weekly review

■NISAのキャラクター決定

とのことです。肉食獣というか、あまりポジティブなイメージのないワニをもってくるのはアグレッシブですね。
https://www.fsa.go.jp/policy/shokenzeisei/20180421.html



■金融制度スタディ・グループ

金融審議会「金融制度スタディ・グループ」(第7回)議事次第、下記が討議資料です。

冒頭で下記のように論点が説明されています。また銀行は他業禁止となっていますが、銀行の"本業"の定義が変われば、その制度のあり方も変えていく必要がありますね。
今後、顧客ニーズを起点として、金融サービスのアンバンドリング・
リバンドリングが進むこととなれば、例えば、以下の動きが求められて
いくことが考えられる。
‐ 決済・資金供与や資産運用、リスク移転を担う金融子会社と、
一般事業を担う一般事業子会社が併存する「金融・一般事業
グループ」を出現させようとする動き
‐ 単一の主体(エンティティ)が、金融機能をより多様に組み合わ
せるとともに、さらに、それらと一般事業との組合せをも担おうと
する動き
○ 機能別・横断的な規制体系という視点でみたとき、1つの特異な
規制群は、銀行・預金等に係るセーフティネット、これに関連した銀行に
係る厳格な業務範囲規制・財務規制(単体及び連結)である。
これらが、金融をめぐる環境の変化やこれを受けた機能別・横断的な
規制体系の下でも不変なものなのか、あるいは変容がありうるのかは、
機能別・横断的な規制体系を考える上で重要な論点であると考えられる。

■週間ダイヤモンド「保険を見直せ!」

恒例の保険特集です。特集はあくまで「(民間)保険のなかで見直せ!」であり、保障と貯蓄(資産運用)を分けるとか、医療保険への加入を考える前に公的医療保険でどれくらいカバーされるのか、といった観点からの記述が一切ありませんでした。東洋経済しかり、恒例の保険特集ですが、もう一歩ふみこんだ記事が望まれます。

記事内で楽天の朝日火災海上保険買収については多少の言及はありましたが、ソフトバンクのスイス再保険株式取得に関しては、言及されていませんでした。楽天はすでに証券、銀行、生命保険をもっていますが、ソフトバンクとあわせ非金融企業が保険業へと進出、という切り口での分析の記事も読みたかったです。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-02-07/P3SSP76K50YE01

2018年4月18日水曜日

20180416 weekly review

■不動産投資サバイバル

発売中の4/21号の東洋経済の特集は「不動産投資」です。不動産投資の見通し(リスク)の説明とともに「かぼちゃの馬車」、アパマンローン、サブリースの問題等についての記事もあります。

「かぼちゃの馬車」についてはスルガ銀行の関与も疑われており、金融庁が13日に立入検査に入ったことがわかりました。「かぼちゃの馬車」に限らず、同様に問題があると思われる融資がどれくらいあるのか気になるところです。

不動産投資、今もサラリーマンオーナー向けの広告など多いですが、必要となる調査や手間などを考えると投資というよりは、もはや「経営」といったレベルではないかと思います。サラリーマンオーナーの場合、ローンを組んで家賃収入との差額からの利ざやと売却益でトータルキャシュフローのプラスを目指すわけですが、他資産と比べ流動性は低いですし、長期の管理も必要になるため、よほどの見込みがない場合、投資すべきではないのではと私は考えております。

■マネーフォワード1Q決算

16日にマネーフォワードの1Q決算が発表され、明けて17日の株価は大幅反発となりました。
決算発表会についての書き起しが下記ページに記載されています。
https://logmi.jp/279936

PFM、MFクラウドサービスが順調に伸びている上に、マネーフォワード for みずほのようなBtoBtoCや、MF KESSAI&SHIFTの業務提携、や福岡銀行とのアライアンスのBtoBtoBもす進められており、fintech企業の中でも最も成長が高い期待できる会社の一つですね。

■携帯キャリア新メッセージングサービス

携帯キャリアが打ち出した新メッセージングサービスの思惑はどこにあるのか
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20180416-00084060/

これまたメッセージングサービスが増えるんですね。現状ですら、iPhoneのメッセージ、iPhoneメール、LINE, Facebook Messenger、LinkedInのmail、Slackのダイレクトメッセージ、そもそもgmailといった多種多様のメッセージングサービス使ってる中で、これ以上増えるのははっきりいってくつうですね。。。

MoneyForwardのように各メッセージングサービスを統合するアグリゲーションサービスが登場したら、プライバシーを犠牲に使ってしまう誘惑にかられそうです。