明日、金融庁で開催される
「決済高度化官民推進会議」(第2回)を傍聴予定です。
先立って、第一回の
資料等を閲覧してみました。
私が以前から注目していたのは、
決済高度化に向けた 全銀協の取組みについてで言及されている「決済インフラにおけるXML文書への移行」です。
どの回か忘れてしまいましたが、金融庁で開催されていた「決済高度化に関するワーキンググループ」においても言及されていた内容で、既存の固定長の全銀フォーマットのファイルから、取引の内容によりファイルの長さ/形式を変更できるXML形式に送金指図ファイルを変更するというものです。
全銀フォーマットのファイルをご覧になったことがある方はわかるかと思いますが、1レコードのサイズが120byteと限られているたため、本ファイルには必要最低限の情報しか記載されていません。XML形式にすることにより、長さ/形式が可変になり、取引で必要な情報を自由に加えられるようになるため、そのデータファイルを使用し、「請求・支払・入金消込」といった業務の自動化、効率化が行えるといったことが、「決済高度化に関するワーキンググループ」で述べられていたかと思います。
保険会社での仕事では、保険料徴収や保険金支払のシステムも担当することが多く、関連する業務や、それら決済系のテクノロジーやインフラストラクチャーに興味があるので、XML形式を採用することによりインパクトや、業務改革・業務改善を考えるのは楽しいです。
保険会社の業務効率化としては、保険料徴収や保険金支払に関わる各種管理業務をXML形式のデータをソースとして、自動化できるといったところでしょうか。
また、情報系システムの使い方としては、保険料徴収や保険金支払の各トランザクションのデータを、今までは別の業務アプリケーションからのデータ出力や、別ツールでの分析等行っていたのも、XML形式のデータを唯一の形式にして分析のソースにするのが有効かと思います。
既存のアプリケーションからも分析用のデータは出力されているでしょうが、例えば複数アプリッケーションが存在する場合に、どのアプリケーションから出力されたデータを正とするか、といったことを考える際に「決済に用いるデータを正とする」というのが正しい方向かと思います。
保険商品、保険料支払方法、保険被保険者の属性、保険金支払に伴う付帯費用、などなど様々な情報をXML形式のデータに加えることによって、事業費が実際どれくらいかかるか、どのような顧客により事業費がかかっているのか、などデータが取得しやすくなるのではないでしょうか。
結果、現在では想定されていない項目でリスク細分型の保険が提供されるようになったら、保険会社・お客様にとってもベネフィットがあるのかなと思います。